道化が見た世界

エンタメ・エッセイ・考察・思想

恐怖と怠惰と虚無

今回は少し趣向を変えて自分語りをしたい。私の単純明快な精神構造は、「恐怖」「怠惰」「虚無」といった三概念の説明で事が足りる。私は常にこの負の循環の中に坐している。この負のスパイラル歴は、私が大学生になった夏休み(当時18歳)くらいだから、今…

冷めた空気と僕

「慣れ」というモノは、良くも悪くも人の心を鈍磨させてくれる。緊張から弛緩、意識から無意識へ、人の精神を導いてくれる。しかし、その安穏の秘技である「慣れ」さえも浸透できぬ難攻不落の領域が存在する。それは、 冷めた空気である。 冷めた空気、それ…

質問力

コミュニケーション空間は、話し手である主体(act)と、聞き手である主体(react)の相互作用によって形成されるものである。コミュニケーション能力を有する者は、act-reactの両側に回っても、有機的にその空間を維持・発展できる人種である。故に、「自分…

ワンランク上の飲み会作法(2)

過去記事「非リア充諸賢、覚醒せよ!」、それを派生させた前記事「リスペクトとディスリスペクト」では、あるべきコミュニケーターとしての方法論を詳述してきた。今回もその例に漏れず、「ワンランク上の飲み会作法」で取り上げた、飲み会での「コール」と…

リスペクトとディスリスペクト

他者との関わり合い、コミュニケーションの目的は、自己と他者の距離感を縮めることによって信頼を勝ち取ることである、とここでは便宜的に述べておきたい。そして、私は過去記事「非リア充諸賢、覚醒せよ!」において、コミュニケーション能力の内実を以下…

エリートと凡人

エリートと凡人の二項対立は、相互の敵対意識を以って、より顕在化される。 エリート諸賢(実際にエリートでなくとも、エリート意識を持つ人種も含む)は、低学歴、或いは、有名大手企業ではない中小企業に勤務する人種(つまり彼らの定義するところの凡人)…

【Re:make/NO SCARED】

皆さん周知の通り、7月20日にONE OK ROCKのニューシングル、「Re:make/NO SCARED」が発売になりました。私は当日に購入したんですが、何処の店も品切れ状態(国民的人気度から察するに自明のことでしたが)で、4店舗目でやっと手に入れることができました…

キョロ充の生態

キョロ充とは一体何か。秀逸な定義を、はてなキーワードより抜粋する。 大学生の生態の一つ。常に人の目を気にしながらも自分にはリア充グループの一員であるというアイデンティティに支えられ、大学生活が充実していると感じている人間のこと。 キョロ充の…

帝国お悩み相談所 Note.3

相談者4(M.Sさん 18歳):僕は世に言うチャラい人達が羨ましいと思うことがあります。彼らはいとも容易く、女の子の頭をポンポンしたり、腕を触ったりなどスキンシップを図ることができるからです。 そして、それを受けた女の子側も、まんざらではない様子で…

ミスター慶應2011 VS ミスター・ファルス2011

皆さん、そろそろお忘れになった頃合いだと思いますので、敢えて、自分の傷をほじくり返して伝えますが、 僕は、ミスター慶應2011コンテストにおいて、最終面接すら行けずに、 一次面接(と言う名の道端トーク)で落選しました。 (モチロン、自薦で) …

帝国お悩み相談所 Note.2

相談者3(J.Kさん 8歳):僕は学校の友達と喋っている時などに、人の悪口を言ってしまうことがあります。人の悪口を言うことは良くない事だ、とお母さんに言われたので気をつけるようにしていますが、たとえば意地悪をしてきた友達に対して、僕が陰で彼の悪口…

帝国お悩み相談所 Note.1

この世の中に、悩みのない人間など存在しない。 人々はそれぞれ固有の悩みを抱きながら今日も一日を生きてゆかねばならない。 ここで、私が敬愛する森見登美彦氏の著書「有頂天家族」から、悩み事に関する一節を抜粋してみよう。 ――世に蔓延する悩み事は大き…

新世界の神

【この記事は、私が高校2年生の頃(2006/05/15)に過去のブログで書いたモノです。若かりし頃の幼きファルスの萌芽がうかがえます。】 今週の少年週刊ジャンプ誌で「デスノート」が連載終了しましたね。 ジャンプの中で一番好きな漫画だったから結構残念。 …

ワンランク上の飲み会作法

大学生活において切っても切り離せない儀礼的会合、それが「飲み会」である。サークルの新歓コンパ、クラス会、合コン等々、各大学で全方位的に催される「飲み会」は、全てのコミュニケーションの土台として機能していると言っても言い過ぎではない。 まだ見…

ホンディアン・イングリッシュ講座 第一講

ガラガラ… (教室のドアが開く音) スーツ姿のHONDAが教壇に向かい、教室を見渡す。しかし、生徒は何処にも見当たらない。 皆さん、こんにちわ。今日は、ホンディアン・イングリッシュの記念すべき初講座ということで、自分の名を冠した本講義に若干の気後れ…

ホンディアン・イングリッシュ

英語はアメリカン/ブリティッシュ・イングリッシュのツートップによって分断されていると思われがちだが、実を言うと、その認識は間違っていると言って良い。 現状を注意深く観察してみると、そこにはホンディアン・イングリッシュ(HONDA+INDIANの造語。…

ムカンシン

公共空間には不特定多数の見知らぬ他者が存在する訳ですが、そういった場合、私達は往々にして「無関心」を貫きます。 電車内の空間を想起していただければ分かると思いますが、例えば隣に座っている女子高生にいきなり「スカート短いですね」とフランクに話…

講義ノートの借り方

試験日が近付くにつれて、大多数の不真面目な大学生が我先にと求めるモノは、「講義ノート(レジュメ)」であります。大学生とは往々にして講義に出席しないものでありますが、そこで標的になる人種は「真面目に出席して講義ノートをとっている人」です。 真…

持っている人/持っていない人の見分け方

世の中には、「持っている人/持っていない人」の暗黙的な階層的区分が存在しているが、良くも悪くも、その区分が客観的に可視化されることはない。幸か不幸か、世の中には絶対的存在者が不在であり、彼が「お前サブキャラ、君メインキャラ」と懇切丁寧に振…

非リア充諸君、覚醒せよ!(2)

前回の考察では、コミュニケーション能力の内実を「センシティブに空気を読む力――大胆に踏み込む力」、この両極の力が有機的に機能している状態であると説いた。前者、センシティブに空気を読む力<考察力>に比重が置かれている「非リア充」と、後者、大胆…

非リア充諸君、覚醒せよ!

これまでの4年間の大学生活で、私が最も耳にした言葉は「チャラい」と「リア充」である。無論、私はチャラくもなければリア充でもない。しかし、そうでないが故に、私は彼らを理性的に考察し、その枠組みから外れた「非リア充」との差異を綿密に比較検証す…

世界はパワーでできている

国際政治学上で用いられる「パワーの概念」は「国―国」の関係を対象としているが、私は、その概念をミクロ化し、「個―個」の関係にある程度まで適応できると考えている。 たとえば、ある共同体(高校の一クラス)を想起してみてほしい。その共同体内部では必…

5/25 “Answer is aLive”TOUR@Zepp Tokyo 完全感覚Reporter(2)

ONE OK ROCKerである僕達の胸の高(TAKA)鳴りが加速してゆくと、次に身体が自然に動き出すTAKAササイズ(TAKA+エクササイズ)という現象が起きます。 それではそのTAKAササイズとは一体何か。それは、ボーカルのtakaが歌いながらする激しいキレッキレな動…

5/25 “Answer is aLive”TOUR@Zepp Tokyo 完全感覚Reporter(1)

実はわたくし、人生初のロックライブというモノに先日の5月25日に行って参りました。 ONE OK ROCK(ワンオクロック)というバンドなんですが、まあ今や国民的認知度を誇るロックバンドなので、わざわざ読者諸賢に紹介する必要は無いと思いますが、万が一(億…

※ただしブサメンに限る

読者諸賢、こんばんは。皆々様は、ネットで良く散見される「※ただしイケメンに限る」という、使い古された黄金の不文律をご存じだろうか。 この命題の真意は、「イケメンであれば、ほぼ何をしても許される」というNOTイケメン(つまりフツメン〜ブサメン)の…

内向的少年の純愛的煩悶

少年は高を括っていた。恋愛によって自己の精神が揺れぬことを、最早、空虚で無機質な肉欲によってのみでしか、自己が突き動かされることのないことを悟っていた。 人と接することで芽生える愛という感情は、所詮、美辞麗句に過ぎず、称揚された幻想的概念に…

世の中は巧くできている

世の中には、人に気を遣ってしまう人がいる。その度合いは人それぞれだが、そういう人は他人の受け皿的な役割を、幸か不幸か担っている。そういう人はストレスが溜まりやすいし、世の中には自分勝手な奴がいっぱいいて困ったもんだ、と感傷に浸る毎日を過ご…

ゼミ対抗ソフトボール大会

スポーツの効用の一つは、日常生活では噴出することが困難な、他者へ対する剥き出しの攻撃性・敵愾性を放出できることである。その空間的構造は、仲間―敵の対立項、勝敗の明確的区分によって端的に表されている。故に、サッカーワールドカップ等の国際的な試…

多勢に無勢の状況で勝つ方法

おそらく世渡りがある程度上手な方々は、自分が多勢に加担することはあっても、無勢の役回りを甘受することは、まずないだろう。 あるいは、良識ある人々は、そのような不毛な争いごとを嫌い、「あらあら、うふふ」と静観しているに違いない。 わたくしの本…

殺意の遺書

Aは、古き良き時代の友であったBの自室に入り、立ちつくした。 Bの自室の机上には彼が遺したとみられる遺書が、ただポツネンと置いてあった。 その部屋には既にBの姿は無く、遺書の包みに書かれた「遺書 竹馬の友A君へ」という文字だけが残されていた。…