道化が見た世界

エンタメ・エッセイ・考察・思想

個人に依拠する力の支配構造(暫定的構成)

(1)「個人」、「力」の定義
・「個人」の定義:「社会をより良く作り変える」という自負心を持ち、「力」を自覚し、それを獲得しようと志向し、自己の支配を膨張主義的に拡大させる個人主体。
・「力」の定義:自分が望む結果になるように他人の行動を変える能力(←問題あり)


(2)力の源泉
物理的な力/経済力/年齢/顔面偏差値/インテリジェンス/運動能力/特殊技能/ファッション/【コミュニケーション能力・言論力】[ファルス(FARCE)]


(3)力の行使方法
恫喝(物理的暴力/心理的暴力)<報酬(経済力)<説得(コミュ力/言論力)<魅了(ファルス?)

支配(恐怖)←―――→吸引(愛)


(4)各状況による場合分け(例示)
【スクール・カースト】についての分析
(中学高校/大学/企業(社会人)の環境の変遷)


(5)ファルスについて(政治学的/社会学的/心理学的アプローチ)
政治学的アプローチ:「力」としての効用
社会学的アプローチ:個人―個人の相互関係における作用
心理学的アプローチ:個人の心理過程(?)
(自分が政治的目的を達成することを意図して他者を笑わせることと、外的強制力によって道化役を演じさせられ笑われることとの相違)


・秩序の裏には権力があり、権力の裏には承認(正統性の担保)がある。

・言葉の力は、「説得」、「啓蒙(他者への指導)」、「相互理解の促進」、「心理的暴力による他者への抑圧・排除」、「ユーモアによる調和」

・ファルス(ユーモア)による空間調和形成
他者(を意図して笑わせることによって)の承認調達→発言権の相対的強化→秩序形成(ファルス空間形成)

・既存社会(「力」をより多く所持する強者が君臨する社会、弱者が蹂躙される社会)の変革の必要性→ファルスによる変革性

◆参考文献
・政治化するお笑い(内田樹の研究所):http://blog.tatsuru.com/2008/07/12_2204.php
・笑いの政治学茂木健一郎togetter):http://togetter.com/li/177745
ベルクソン「笑い」、坂口安吾堕落論・FARCEに就いて」
山口昌男「道化的世界」
河合隼雄
岸田秀「続ものぐさ精神学」
「道化の文学」「道化の民俗学