道化が見た世界

エンタメ・エッセイ・考察・思想

2010-08-12から1日間の記事一覧

内向的少年の恋愛的煩悶

もし仮に、私が自己批判の眼から免れることができ、他者を一方的に糾弾する特権を手に入れたとするならば、私は彼を許さない。何故なら、彼は私が欲する人を手に入れたからである。 彼に備わっている人間的魅力というものを、私は皆目理解できない。だから、…

私とウンコについて(2)

結局のところ、私は私のウンコとその一日を共にした。しかし、本当に信じられないことだが、クラスの誰一人として私がウンコマンであることを悟る者はいなかった。 もし、なんびとが私のウンコのほのかなカホリを察知し、「何かにおわない?」「本田君の周り…

私とウンコについて(1)

先日、小学校の同窓会があったのがきっかけなのだけど、小学生の頃を思い返してみて、印象的で、おそらく面白いであろう話が一つ見つかったので書いていきたいと思う。 しかし、一つの問題がここに浮上する。日記のタイトルにもあるが、内容は「私とウンコに…

ウケる為の技術

先ほどまで紹介してきた「ウケる為の心構えSTEP1〜3」は、私が去年の1月頃に執筆したものである。あの頃はちょうど自己の価値体系と社会のそれとが合致しないことに対して苦悶していた時期で、文章の中からは垣間見えないが、切迫したもの―つまり、自己の価…

ファルスのspeaking/writing領域(2)

私が用いるファルスは主に言語を媒体として発信されることは既に述べたが、今回はその媒体となる言語の領域(speaking/writing)についてそれぞれ詳述していきたい。 二つの領域の特質を端的に表すと、speaking領域でのファルスは動態であり、writing領域で…

ファルスのspeaking/writing領域(1)

私が人を笑わせる為に用いるツールは主に言語(即興・アドリブ的なspeaking/理詰めで推敲できるwriting)や表情(変顔)などである。 私がこの中で特に魅力を感じるのは、推敲を重ねて完結的な世界を再構築できるwritingにおける笑いである。 mixiとは私に…

ディスりへの対応の仕方

他者にdisられた場合、一般的には心が傷付きます。disられた側は、おおよそ次の様な対応をとることになるでしょう。1、ただただ落ち込む 2、disった人間を非人格者として軽蔑し、第三者に愚痴る 3、何か別の対象を用いてフラストレーションを発散させる …

ファルス論理体系

・speaking領域/writing領域の区分 ・ファルスの実益的効用 「場の空間的席巻」――秩序形成、発言権の相対的強化、大衆の支持獲得、他者の緩やかな排除 ・空間的構造 「白紙から形成される社会」/「汚染された既存社会」――上下関係による抑圧、汚染された既…

ファルスの相互補完的世界

自己は他者との連関の上で成立するという前提条件を私達は案外忘れがちである。 ファルスもその例外ではない。ファルスとは、自己と他者のact-reactの相互関係によって完結する。ピン芸人は、自己―観客の相互関係によってファルスを成立させるが、react側の…

笑いの膨張主義的側面

面白い人間の中には、自分の面白さに無自覚的な人間(天然などの気質的起因ではない)と、自覚的な人間がいる。 そして、自覚的な人間を二分すると、自分のことを面白いと思っていて、実際に面白い人間と、実際はそうでない勘違い人間とがいる。後者の人種は…

パワー概念としてのファルス(3)

前回、割愛すると宣言していた「場の空間的席巻」の具体内容である秩序形成、発言権の相対的強化、大衆の支持獲得を、やはり順を追って解説していくことにする。そして最後に、私が最も注目している効用「他者の緩やかな排除」について書き記していきたい。 …

パワー概念としてのファルス(2)

前回の論述では、後半部分が私自身の精神的過程に関する記述になったので、今回はパワー概念としてのファルスの実益的効用を、以前メモっておいた「ファルス論理体系」を元に描いていきたい。 (1)において、ファルスへの問いは、私への実存的問いであると…

パワー概念としてのファルス(1)

様々な切り口からファルスについて論ずることは可能である。しかし、未だ体系化に至っていない未完成な論理構造の中で、ファルスについて何から手をつけていいのか分からない現状は、手さぐり的状態にならざるを得ない。 今回は「コミュニケーションにおける…