道化が見た世界

エンタメ・エッセイ・考察・思想

思想

顔面偏差値とペニス偏差値の非対称性

イケメン、美女、ブサイクといった容姿の美醜、各々の顔面偏差値に、私達の人生は否が応でも左右される。私達は自身の顔に翻弄され、また、他者の顔に翻弄され生きなければならない。その人の顔というのは、そのままその人の魅力に直結する。最も広範かつ恒…

社会に承認されること

言うまでもないことだが、人間は社会に属さなければ生きてゆけない。そして、その社会によって自己が承認されているといった自意識が存在しない限り、その社会は自己にとって居心地の悪いものになる。 ふと、直感的に感じたことはないだろうか。「この社会は…

男はセックスの事をエッチと言うな。

これは僕の至極個人的なポリシーというか、義憤というか、なんでそんなことに突っかかるのかと、客観的には全く理解されないことなんですが、僅かながらにも共感者がいることを切に信じて、ここであえて声を高らかに上げて宣言します。 わたくしは、 セック…

【男子校廃止論】

僕は都内の中高一貫の男子校に通っていた一学生だが、ここで一つ物申したいことがある。 男子校制度を即刻廃止しなさい これから、僕がそう主張する訳を理路整然と述べてゆくから、現在男子校に通っている男子諸君はすべからくメモを取り、新学期が始まった…

政治と道化(ファルス)

笑いには政治的効用がある。本論では、この経験的確信を理論化・体系化させることを一義的な目的としている。 笑いの政治的効用とは、政治的な力に他ならない。ここで私は、笑いの「力」(自分が望む結果になるように他人の行動を変える能力)としての側面を…

個人に依拠する力の支配構造(暫定的構成)

(1)「個人」、「力」の定義 ・「個人」の定義:「社会をより良く作り変える」という自負心を持ち、「力」を自覚し、それを獲得しようと志向し、自己の支配を膨張主義的に拡大させる個人主体。 ・「力」の定義:自分が望む結果になるように他人の行動を変…

人を「いじる」者達へ告ぐ。

コミュニケーション空間において、「いじる」側―「いじられ」側という役割分担が自然発生的に生じることは論を俟たない。しかし、私はいまだかつて、両者が健全な関係性を保ち、有機的に機能している空間を見たことが無い。 そこには常に、「いじる」側の「…

キョロ充の生態

キョロ充とは一体何か。秀逸な定義を、はてなキーワードより抜粋する。 大学生の生態の一つ。常に人の目を気にしながらも自分にはリア充グループの一員であるというアイデンティティに支えられ、大学生活が充実していると感じている人間のこと。 キョロ充の…

ファルス的会話講座(1)

◆会話空間の基本的認識 「会話」とは、話し手である主体、聞き手である主体がペアとなって初めて成立します。ここでは、話し手が喋ること(act)と、聞き手がそれに反応すること(react)によって、その連続性が会話空間を生み出します。つまり、act-reactの…

ウケる為の技術

先ほどまで紹介してきた「ウケる為の心構えSTEP1〜3」は、私が去年の1月頃に執筆したものである。あの頃はちょうど自己の価値体系と社会のそれとが合致しないことに対して苦悶していた時期で、文章の中からは垣間見えないが、切迫したもの―つまり、自己の価…

ファルスのspeaking/writing領域(2)

私が用いるファルスは主に言語を媒体として発信されることは既に述べたが、今回はその媒体となる言語の領域(speaking/writing)についてそれぞれ詳述していきたい。 二つの領域の特質を端的に表すと、speaking領域でのファルスは動態であり、writing領域で…

ファルスのspeaking/writing領域(1)

私が人を笑わせる為に用いるツールは主に言語(即興・アドリブ的なspeaking/理詰めで推敲できるwriting)や表情(変顔)などである。 私がこの中で特に魅力を感じるのは、推敲を重ねて完結的な世界を再構築できるwritingにおける笑いである。 mixiとは私に…

ディスりへの対応の仕方

他者にdisられた場合、一般的には心が傷付きます。disられた側は、おおよそ次の様な対応をとることになるでしょう。1、ただただ落ち込む 2、disった人間を非人格者として軽蔑し、第三者に愚痴る 3、何か別の対象を用いてフラストレーションを発散させる …

ファルス論理体系

・speaking領域/writing領域の区分 ・ファルスの実益的効用 「場の空間的席巻」――秩序形成、発言権の相対的強化、大衆の支持獲得、他者の緩やかな排除 ・空間的構造 「白紙から形成される社会」/「汚染された既存社会」――上下関係による抑圧、汚染された既…

ファルスの相互補完的世界

自己は他者との連関の上で成立するという前提条件を私達は案外忘れがちである。 ファルスもその例外ではない。ファルスとは、自己と他者のact-reactの相互関係によって完結する。ピン芸人は、自己―観客の相互関係によってファルスを成立させるが、react側の…

笑いの膨張主義的側面

面白い人間の中には、自分の面白さに無自覚的な人間(天然などの気質的起因ではない)と、自覚的な人間がいる。 そして、自覚的な人間を二分すると、自分のことを面白いと思っていて、実際に面白い人間と、実際はそうでない勘違い人間とがいる。後者の人種は…

パワー概念としてのファルス(3)

前回、割愛すると宣言していた「場の空間的席巻」の具体内容である秩序形成、発言権の相対的強化、大衆の支持獲得を、やはり順を追って解説していくことにする。そして最後に、私が最も注目している効用「他者の緩やかな排除」について書き記していきたい。 …

パワー概念としてのファルス(2)

前回の論述では、後半部分が私自身の精神的過程に関する記述になったので、今回はパワー概念としてのファルスの実益的効用を、以前メモっておいた「ファルス論理体系」を元に描いていきたい。 (1)において、ファルスへの問いは、私への実存的問いであると…

パワー概念としてのファルス(1)

様々な切り口からファルスについて論ずることは可能である。しかし、未だ体系化に至っていない未完成な論理構造の中で、ファルスについて何から手をつけていいのか分からない現状は、手さぐり的状態にならざるを得ない。 今回は「コミュニケーションにおける…